3月14日に2017年春闘回答がありました。JMIU支部は前進回答を求めて団交を継続します。

【回答に対するJMIU支部の見解】

1.賃上げについて

 ①昨年を0.4%下回る低額回答です。

 ②配分の内訳のうち、リンク分(定率昇給分)が具体的に提示されていません。

  そもそも賃上げの配分は労働組合の同意が必要です。JMIU支部の試算では、職能給

  配分が0.8%相当と大きいので、リンク分は圧縮されます。リンク分の圧縮は、35

  歳以上の従業員の賃金水準の低下につながると考えられます。3月21日(火)の第3

  団交でリンク分を開示することを求めました。

 ③再雇用社員の労働条件の改善は、具体的な前進がありました。

  これまで定年時の50~60%でしたが、55~60%に底上げが実現しました。会社

  が団交で強調した通り、「昨年の秋闘での論議の結果」です。これで十分ではありませ

  んが、前進回答と受け止めます。

  3月21日(火)の団交では、「既に再雇用になっている従業員にただちに適応するこ

  と」を求めます。

2.企業の将来展望に関する要求

 資料開示に関して十分とは言えません。引き続き開示を求めます。

 【会社の回答】

1.賃上げ

 ①正社員:2.1%

      内訳:年功給:年功給テーブル通り

         職能給:38%

         リンク分:残りの部分

         (ただし、いずれも調整原資を引く)

 ②パートタイマ:20円(時給)

 ③再雇用社員:

  賃上げ、家族手当、住宅手当の支給および無年金期間の5万円の賃金加算について認め

  られません。

  賃金を定年時の55~60%とします。(ただし、時給換算で1,000円を下回らな

  い)

 <回答理由>

  今年度の売上高は、修正利益計画①●●億円を大きく下回る●●億円の見通しです。営

  業利益はプラス●●●の予想ですが、最終売上高や在庫増減、材料比率のわずかな変動

  でも赤字になる可能性があり、大変厳しい状況です。

  今年度も新規市場の開拓、深耕に加え、各種のコストダウン、経費削減等の取り組みを

  継続して行ってきました。しかしながら一方で、建設・計測関係の設備投資に昨年まで

  の勢いがなく、主力測定器の受注が大きく落ち込み、自動車分野においても海外、国内

  経済の不透明感から、変換器の受注も予想を下回りました。

  このような状況ではありますが、現時点で精一杯の回答としました。

  今年度も残りわずかとなりましたが、営業、開発、製造を始めとした全社の皆様と協力

  して、売上高●●億円を少しでも上回るよう精一杯取り組んでいきますので、一層のご

  協力をお願いいたします。

④賃金水準の低下している年代の賃金是正を縮小せず継続すること。

  会社が認識した賃金水準の低下については、2010年から続けてきた年代による賃金

  是正により、一昨年で完了したものと判断します。今後は調整原資を用いた個別の是正

  を必要に応じて行っていきます。組合が主張する賃金水準の低下については、現時点で

  の是正の必要性を認識しておりません。

 ⑤査定配分について、労使合意の配分方法を実施すること

  :①の内訳で回答した通りです。

 ⑥政策的な査定を行わないこと

  :政策的な査定は行っていません。

2.企業の将来展望に関る要求

(1)従業員の雇用とくらしに大きな影響を与える会社の経営施策と経営資料の開示と説明

 ①2016年度の最終予測

  59期利益見込、60期利益計画を参照ください。

 ②2017年度利益計画

  59期利益見込、60期利益計画を参照ください。

 ③ゲージ、メーター、変換器、計測技術の各部門の2017年度の売上見込みと背景と根

  拠

  開示可能な時期にお知らせします。

 ④桐生の新建屋の目的、規模、費用などの情報

  開示可能な時期にお知らせします。

 ⑤就業規則第九条3に記載にある『会社と従業員の過半数を代表するものとの間で締結さ

  れた「継続雇用制度における再雇用の基準に関する協定書」』

  平成18年に締結した協定を連合労組と継続して締結しています。

 ⑥月次決算を開示すること。

  月次決算を開示する考えはありません。

 ⑦管理決算書を2012年度以前の書式に戻して開示すること。

  2015年度と同様の書式にて開示します。2012年度以前の書式にて開示する考え

  はありません。

(2)事前協議・同意協定の締結

 一昨年12月8日に「事前協議等に関する協定書」を貴組合と締結しました。これ以外の

 事前協議・同意協定を締結する考えはありません。