2015年秋季闘争にかかわる資料の開示を求める理由を会社に提示しました。8月31日までに、まだ開示していない資料の開示をお願いします。

【経過】

 2015年秋季闘争にかかわり、8月3日に以下の資料の開示を求めました。8月7日に

 ①と⑥の2項目だけ開示を受けました。その後、8月18日に会社から②~⑤と⑦につい

 て、各々「資料開示を求める理由」の提示を求められました。会社が管理決算書を開示し

 なくなったことをJMIU支部として了解したものではありませんが、「資料開示を求め

 る理由」の提示を了解しました。
 8月3日付の資料開示を求める文書で、既に「資料開示を求める理由」を以下のとおり述

 べています。
 『ご存知のとおり、秋季闘争は「賃上げ」と「一時金」を除く要求の実現を求める取り組

 みです。とりわけ、JMIU支部は秋季闘争で「企業分析にもとづく職場政策」を重視し

 てきました。職場政策とは、労働組合の視点での企業分析にもとづき、従業員の雇用とく

 らしをまもり、企業の将来展望をつくるための提案です。職場政策の前提となる企業分析

 に不可欠な下記の資料の開示をお願いします。』
 従って、各々「従業員の雇用とくらし、企業の将来展望」と密接な関係があることを簡潔

 に説明します。8月31日(月)までに、まだ開示していない資料の開示をお願いしま

 す。

①平成26年(2014年)3月31日現在の貸借対照表
  開示済み

②2013年度、2014年度の部門別生産高
 <開示を求める理由>
 ひずみ測定と東京測器の将来展望に深くかかわっているからです。
 JMIU支部は、上記の資料の分析から、ひずみ測定の将来展望について以下の見解を会

 社に示しました。
 「リーマンショック直後の2009年度以降、生産高は50億円を下回っていますが、ひ

 ずみ測定の社会的な必要性は縮小していないと考えています。ひずみ測定の入り口である

 ひずみゲージと変換器の生産高が縮小していないからです。ここに東京測器の将来展望が

 あると判断しています。
 これに対して、会社は、2013年春闘の第2回団交で以下のコメントをしました。
 「ひずみセンサーは、まだまだ社会的に認知されていないと思っています。かつて、ひず

 みゲージや変換器は、実験的な分野だけで使われていました。近年になって、ようやく構

 造物の管理計器として利用され始めました。日本の社会インフラ整備も、新しく作り変え

 るというより、劣化状況をモニターしながら補修して長持ちさせる方向だと思います。し

 たがって、これから参入できる分野が、まだまだたくさん残っていると思います。
 このように、ひずみ測定は衰退産業ではないので、頑張れば売上を回復させることができ

 る。ひずみ測定の将来展望について、労使の共通認識を深めることができました。

 2013年度以降、部門別の生産高はどのように変化したのかは、企業の将来展望をつく

 るうえで重要な資料です。したがって、従業員の雇用と労働条件に重要な影響がありま

 す。

③2018年度以降の定年退職予定人数

 <開示を求める理由>
 ⑤で併せて述べます。

④2013年度、2014年度の平均従業員数(年間総計人数÷12)

 <開示を求める理由>
 ⑤で併せて述べます。

⑤2015年10月1日現在の年代別・男女別在籍予定従業員数

 <開示を求める理由>

 ③定年退職予定者数、④年度ごとの平均従業員数、⑤年代別/男女別従業員数、この3つ

 の資料の分析から、東京測器の会社運営と生産を担っていくためにどのような会社施策が

 必要であるか、労使の共通認識を深めることができるからです。
 2012年春闘以降、JMIU支部は以下のように主張してきました。
 「近い時期に60代の従業員数は50人近くになると予想できます。一方、大幅な売り上

 げ増が長期に継続する見込みが無い限り、全従業員数は340人程度に据え置かれると思

 われます。50代以下の従業員が減った分は、再雇用の60代の従業員に企業活動・生産

 活動を担ってもらわなければならなくなります。会社が考えるべきことは、再雇用社員を

 より一層活用すること、モチベーションを維持してより一層業務に貢献してもらうことで

 す。このように、再雇用社員のモチベーションを維持するためにどう処遇するかが、会社

 の重要課題になります。
 これに対して、2012年春闘第4回団交で、会社は以下のようにコメントしました。

 「再雇用社員のモチベーションを維持するために、会社としてどうするべきか考えなけれ

 ばならない。製造では環境の整備を行っていきます」。賃上げは受け入れませんでした

 が、再雇用者のモチベーションを維持する必要性は認めました。

 2013年春闘では、賃金は「退職時の50~60%」で従来と同じでしたが、「ただ

 し、時給換算で1,000円(これまでは850円)を下回らないとします」と底上げが実

 現しました。

⑥2014年春闘での是正内容

  開示済み

⑦現在の非管理職の平均賃金(一時金のベース)

 <開示を求める理由>

 企業にとって開示できない妥当な理由が無い限り、一時金の回答は、月数だけでなく、平

 均額でも表示するべきです(昇給も同様です)。労働組合にとって、金額も妥結の可否を

 判断する重要な指標になります。