10月4日(火)、2016年秋季闘争第2回団交で会社から回答がありました。
その中で、継続雇用(再雇用)の労働条件に関する要求の「賃金を定年退職時の60%にすること(現状は50~60%)」に対して、以下のとおり回答しました。
【会社回答】
現在は考えておりません。ただし、無年金期間に関しては、今後検討が必要と考えます。
下の表のとおり、今年度中に定年退職で再雇用となった男性従業員は62歳まで無年金です。女性従業員も再来年度からは61歳まで無年金となります。そして、いずれ男女ともに65歳まで無年金になります。
そもそも、再雇用制度が始まった時期には60歳から年金の一部(報酬比例部分)を受給することができました。したがって、会社は再雇用社員の賃金を、年金受給を前提に組み立てていました。その前提が崩れたのですから、まさに無年金期間に関しては労働条件の改善が必要です
上記の会社回答を受けて、JMIU支部は再雇用従業員の労働条件改善の実現のために協議を続行します。
生年月日 ( )内は女性 |
無年金の期間 |
1953(1958)年4月2日~1955(1960)年4月1日 | 60歳~61歳 |
1955(1960)年4月2日~1957(1962)年4月1日 | 60歳~62歳 |
1957(1962)年4月2日~1959(1964)年4月1日 | 60歳~63歳 |
1959(1964)年4月2日~1961(1966)年4月1日 | 60歳~64歳 |
1961(1966)年4月2日~ | 60歳~65歳 |
【無年金期間についてのJMIU支部の要求と主張】
・2016年春闘での要求
再雇用社員の賃金を、年金受給を前提に組み立てていました。ところが、誕生日が
1953年4月2日以降の男性(女性は1958年4月2日以降)は、年金ゼロの期間が
あります。賃金をはじめとする労働条件の改善を求めます。
・2016年秋季闘争での主張
再雇用制度が始まった時期には、60歳から年金の一部(報酬比例部分)を受給すること
ができました。再雇用制度導入時の労働条件について協議していた2006年秋季闘争第
2回団交での以下の論議を示して、「会社は再雇用社員の賃金を、年金受給を前提に組み
立てていた」と指摘しました。
<2006年秋季闘争第2回団交での論議の抜粋>
<会社>
高齢者雇用基本給付金と在職老齢年金を併用して収入を考える場合、「短時間勤務」のほ
うが得になる場合があります。給与額や勤続年数によって年金額は一人ひとり違うので、
再雇用後の勤務時間で調整していくしかないと考えています。
<執行部>
それでは一人ひとりについて、会社がコンサルタントして、最適な勤務時間を提案してく
れるということですか?
<会社>
(返答なし)
<執行部>
再雇用制度は、年金満額支給までの生活を保障するためのもの。そのためにはどの程度の
収入が必要なのか? 次回の団交で会社としての考えを示していただきたい。
<会社>
できれば回答します。継続雇用は年金支給年齢が引き上がったためにできた制度。本来も
らえるはずだった年金程度の収入をベースにするという考えもある。
<執行部>
もう働かずに受け取る年金と、働いて受け取る収入を同じレベルで考えるのはおかしい。